会員の声(7号)

仕事への誇り

(福岡河岸記念館 就業)

福岡河岸記念館には、男性4名、女性4名が働いております。何十年と第一線で働いてきますと、自分の過去の経験にとらわれてしまうこともあるでしょう。

しかし記念館には先輩方の残してくれた仕事のルールが幾つかあり、何年もそれに沿ってやっているので、揉め事はほぼ起きません。それでも時には、仕事上の行き違いで小さな争いはありますが、尾を引くことはありません。

またこれも何十年も続いていることですが、月1回の月例会があります。全員顔を合わせ、お茶を飲みながら雑談をし、仲間の和を図ることが趣旨だと窪田館長が開いてくれたとのことです。今は仕事の件、日常気になっていること、何でも話し合っています。ただし、定休日に行うので欠席も可です。

一か月の行事等は途中で変更になっても、白板に記入されていくので、誰でも把握でき、事前に心と仕事の準備ができ、余裕を持って働くことができます。また毎年、班長・副班長を決めてやっているのも、自然と全員が責任感を身につけるのに役立っているのだと感じます。

やっぱり一番は、全員が記念館を誇りに思い、大好きなことかもしれません。 「建物、庭の手入れが行き届いていますね」 というお客様の一言も仕事の励みになります。

また来館してくださるお客様には、ありがとうの心を込めて、全員一声をかけるようにしています。常にお互い声をかけ合って、請け負った仕事を頑張っています。

信頼を繋ぐ

(植木班 就業)

シルバー人材センターの仕事と聞くと「高齢者が簡易な作業をゆっくりやっている」というイメージがありました。ところが植木剪定に就業して驚きました。大きな思い違いだったのです。作業の技術レベルが高い上、60代とは思えない体力を持って次々と庭木の剪定を進めているのです。40代、50代の現役と変わらない作業風景に自分が付いていけるのかちょっと不安でした。

富士見支所の植木班は9人が3グループに分かれて行動しています。その日の作業によっては6人であったり、全員で行ったりもします。

10年を超える経験者もいますが、数年で辞める人もいて、技術の継承がいつも課題です。皆さん、未経験で入会して来ます。先輩の見よう見まねから始まり、より高い技術力を得るため、先輩の指導を受けます。時には厳しい言葉も飛びます。しかし有り難いことに、先輩方には技術の教え惜しみが無く、1を聞けば3を教えてくれる優しさがあります。そこには早く一人前になってもらって、植木班のレベルを維持していきたいという全員の願いがあります。

お陰様でお客様からの申し込みは半年先まで埋まっている状態で、全部のご要望にお応えできないのが苦しいですが、これも代々の先輩が築いてくれたチームとしての技術力と人柄だと思っています。この大事な財産を後に続く人たちに繋いでいくのが私たち現役の使命だと思っています。

高いところにも上らなければなりません、刃物、動力道具も使います、暑いです、寒いです、体力も酷使します、常に危険と隣り合わせです。気を付けなければいけないことがいっぱいですが、仲間やお客様とのふれあいに感謝しながら、仕事を楽しんでいきたいと思います。

地域との繋がりを大切に

(藤久保第一公園 就業)

公園掃除を始めて7月でちょうど2年が経ちます。65歳で定年を迎え、約9か月間何もせず、何十年ぶりにもらった超長期休暇を楽しんでおりました。へそくりも若干あり、趣味の釣りに行くなら十分だと思っておりました。

ところが男はダメですね。家内と旅行に行ったとき「あ~いいよ、俺が出すから」なんてことを何度か繰り返していたら、あっという間にへそくりは無くなってしまいました。その頃にシルバーの存在に気が付いたのです。

シルバー事務所から連絡を受け、訪問すると「公園掃除の仕事があります」と言われ、行ったところが現在も仕事を続けている「藤久保第一公園」です。仕事仲間となる飯田さんとお会いし、人生の先輩であり会話の中で教わることも多く、今は小生にとって大切な存在となっております。公園と言っても災害対策用に作られたもので、遊具も少なく大きな木もありません。それでも仕事をしていると愛着も湧き、冬には芝生の芽吹きが良くなるようにエアレーションをしたりしています。季節によってはシジュウカラ・ジョウビタキ・モズなど10種類を超える野鳥を見ることもでき、野鳥観察を楽しんでおります。

仕事を始めてしばらく経つと御近所の方たちと挨拶を交わしたり、散歩の人たちと世間話をしたり、子供たちと遊んだりと、コミュニケーションも楽しんでおります。

男性は会社を辞めるとどうしても家の中で過ごすことが多くなり、孤独になりがちですが、私の場合はシルバー会員になったことで新しい出会いもあり、体を動かすことで健康も維持され、多少ではありますが小遣いもでき、好きな釣りを楽しむ余裕も生まれました。
これからも今の仕事を頑張っていこうと思っております。

社会から期待される存在に

(リサイクル工房 就業)

私がシルバー人材センターに登録した動機は「暇な時間を利用して小遣い稼ぎができれば」と極めて安易なものでした。その後、色々な業種に就業し多様な経験をさせて頂きました。その中で感じたのは「現場は真剣勝負」で、会員の皆さんが高い技術を持ち、自信と誇りに満ちて優れたサービスを提供されていることでした。以後、「シルバーだからこの程度」という甘い気持ちに陥らないよう注意をしています。

私は現在、リサイクル工房のブログ更新や空き家の見回り管理等、その他いずれもパソコンや写真などの経験を生かした仕事に就かせて頂いています。

ブログでは、リサイクル商品の情報を分かり易く提供することを心がけ、読者が増えたり、商品が良く売れたりすると嬉しく思います。

空き家の見回り管理においても、依頼者が的確に状況判断ができるよう分かり易いレポートの作成を目指しています。対面報告ではないので直接ご依頼者様の反応が分かりませんが、提案させて頂いた修理や除草などの注文を頂いた時には充実感を感じます。

いずれの仕事においても、質の高い仕事を提供し、お客様に満足して頂かなければなりません。今後もさらに高齢化社会が進んでいく中、シルバー人材センターの位置づけは重要度を増していくものと思われます。

シルバー人材センターの会員として、当センターが益々社会から期待される存在になるよう気を引き締めて仕事に取り組みたいと思います。また、シルバー人材センターではサークル活動「趣味の会」に参加し、潤いのある生活を楽しんでいます。会員の趣味は多種多様です。皆様も参加されては如何でしょうか。

矢部さんは写真が趣味で、次の写真展で入選をされています。
▶︎第103回仁科展【巣写真部門】

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